河原デザイン・アート専門学校は修学支援制度の認定校です。

学科ブログ

BLOG
2014.06.26インテリア・建築デザイン科

建物見学de庚申庵☆

こんにちは、インテリア・建築デザイン科のgucchです

本日は、本学科1年生のみんなで、松山市味酒町にある「庚申庵(こうしんあん)」に建物見学にやってきました。ところで「庚申庵」とは・・・

寛政12年(1800年)、松山の俳人栗田樗堂(くりたちょどう)が、名利を捨て、俳諧に専念するために建てた草庵です。

栗田樗堂って、初めて耳にする方も多いのでは。

当時は小林一茶よりも名高い俳諧人だったようです。

こちら、番付表です。

こんなに大きく載っています。

ちなみに一茶は右下に小さくあるのを発見

 

 

それでは、建物見学の様子をご紹介します。

樗堂がこの庚申庵を建てるにいたって、こめた思い(=コンセプト)とは・・・

ズバリ『癒し』です!!

そしてその「癒し」を得るために、「自然・質素・静寂」な、誰にとっても平等な空間で趣味(俳諧)を共有するという思いがこの建物にあらわれています。

例えば、庚申庵のメインとなるこちらの空間は4.5帖で、床の間がありません。

つまり、上座が存在しないのです。

あと、4.5帖ということで、部屋は正方形になります。

そこで集まった人々は円を描くように座るため、また上座がなくなり、身分の違いがなく、みな平等に趣味を楽しむことができるのです。

解説していただきました、ボランティアガイドの岡部さん、力が入ります。

 

次に、「にじり口」風のこの開口部。

 → 

客人は、にじりにじりとかがんで入ってこないといけません。謙虚な気持ちで空間に訪れましょうという、ここでもみな平等という思いが表れています。

 

最後に部屋の高さ。現代の建物の天井高は2.1m以上というきまりがあります。

通常ですと、2.4mは確保されている部屋が多いでしょう。

ところが、この空間の天井高は1.8mしかありません。

女子にも、軽々手が届きますよ。

 → 

これは、昔の人の身長が低かったから!ではありません。

昔の日本の生活は、「床座」といって、直接床に座る生活だったからです。

そして、座ったときに一番落ち着く高さがこの1.8mなのです。

後ろの男子は、気持ちよさそうに涼んでますね

 

おまけ。当時のこんなアイテムも。

梅雨のシーズンにおすすめの、おしゃれアイテム

モデルのさとかほさん、お似合いです。

 

今回お世話になりました、NPO法人GCM庚申庵倶楽部さん、岡部さん、安藤さん、ありがとうございました。冷たいお茶もごちそうさまでした。

 

さて、明日は「古民家再生」のプレゼンテーション。

本日の見学が活かされるでしょうか。

活躍に乞うご期待☆