みなさん こんにちは インテリア・建築デザイン科のnakamuraです。
先日、東京に行った時、「中銀カプセルタワービル」を見ました。
これです。
黒川紀章氏設計によって1972年に建築されました。
1960年代の「メタボリズム」(新陳代謝)を象徴する建物です。
外観も皮膚の組織をモチーフとしてデザインされています。
その名の通り、一つの「カプセル」が脱着できるようになっていて、
新陳代謝を具現化した建物であると言えますね。
ただ、40年以上経過した現在に至るまで、一度も入れ替えて
いないようで、取り壊しの話もあるみたい。
都市や建築を有機的な代謝に例えた発想は、どこかロマンチックにも
思えます。実際のところ、猛烈なキャピタリズム(資本主義)によって、
新陳代謝しているのかもしれません。
そう思えるほど、都市の景色は、時々刻々と変化しています。
そのメカニズムは、有機的なメタボリズムではなく、現代の経済活動に
よって繰り返されていると言えますかね。つまり、クラッシュ&ビルド
という名の代謝が実際の現象なのかもしれません。どーでしょう。
ただ、何となく、この「カプセル」と言う発想は、ある種の「ユニット」とか
「システム」という形で、後の世に影響を与えた様にも思います。
今や、どこの家にもある「ユニットバス」なんかは、ズバリそれでしょう。
ユニット化された「システムキッチン」なんかもそんな気がします。
あと、この「ユニット」って他にもいろいろあるんじゃないかって思う。
それこそ、建築とか都市の話以外でもあるでしょう。
例えば、最も異質な例だと、「AKB48」なんかも同じじゃないかな。
急に話が変わって、びっくりしてしまうけど書いてみましょうか。
「AKB」という「ユニット」があって、その中に48人の「カプセル」がある。
その「カプセル」は、常に、「新陳代謝」している。
更に、別の場所で、別のユニットが構成され、その中に別の
カプセルが新陳代謝している。まさに、メタボリズム。
こんなエンターテイメント領域にも影響を与えた、かな。
こんなことをぼんやり考えながら、新橋の駅に戻ったのでした。
建築とか他の産業領域を自然科学的な現象に重ね合わせてみる。
違うもの同士を繋げてみる。新たな発見になるかもしれません。
こんなぼんやり妄想する時間って大事なんですよねー。
皆さんもお試しあれ。