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2014.03.08インテリア・建築デザイン科

メタボリズムとエンターテイメント。

みなさん こんにちは インテリア・建築デザイン科のnakamuraです。

先日、東京に行った時、「中銀カプセルタワービル」を見ました。

これです。

黒川紀章氏設計によって1972年に建築されました。

1960年代の「メタボリズム」(新陳代謝)を象徴する建物です。

外観も皮膚の組織をモチーフとしてデザインされています。

 

その名の通り、一つの「カプセル」が脱着できるようになっていて、

新陳代謝を具現化した建物であると言えますね。

ただ、40年以上経過した現在に至るまで、一度も入れ替えて

いないようで、取り壊しの話もあるみたい。

 

都市や建築を有機的な代謝に例えた発想は、どこかロマンチックにも

思えます。実際のところ、猛烈なキャピタリズム(資本主義)によって、

新陳代謝しているのかもしれません。

そう思えるほど、都市の景色は、時々刻々と変化しています。

 

そのメカニズムは、有機的なメタボリズムではなく、現代の経済活動に

よって繰り返されていると言えますかね。つまり、クラッシュ&ビルド

という名の代謝が実際の現象なのかもしれません。どーでしょう。

 

ただ、何となく、この「カプセル」と言う発想は、ある種の「ユニット」とか

「システム」という形で、後の世に影響を与えた様にも思います。

今や、どこの家にもある「ユニットバス」なんかは、ズバリそれでしょう。

ユニット化された「システムキッチン」なんかもそんな気がします。

 

あと、この「ユニット」って他にもいろいろあるんじゃないかって思う。

それこそ、建築とか都市の話以外でもあるでしょう。

例えば、最も異質な例だと、「AKB48」なんかも同じじゃないかな。

 

急に話が変わって、びっくりしてしまうけど書いてみましょうか。

「AKB」という「ユニット」があって、その中に48人の「カプセル」がある。

その「カプセル」は、常に、「新陳代謝」している。

 

更に、別の場所で、別のユニットが構成され、その中に別の

カプセルが新陳代謝している。まさに、メタボリズム。

こんなエンターテイメント領域にも影響を与えた、かな。

こんなことをぼんやり考えながら、新橋の駅に戻ったのでした。

 

建築とか他の産業領域を自然科学的な現象に重ね合わせてみる。

違うもの同士を繋げてみる。新たな発見になるかもしれません。

こんなぼんやり妄想する時間って大事なんですよねー。

皆さんもお試しあれ。